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知覚動詞は原形か -ing か、とっさに出ない人へ|see・hear・feel を話す練習

目次

駅の改札で、先に帰ったはずの同僚を見かけました。翌日その話をしようとして、I saw him ... まで出たところで止まります。leave? leaving? どちらかが正しくてどちらかが間違いだった気がして、結局 I saw him. He was leaving. と 2 文に分けて逃げました。

通じてはいます。ただ、この「2 文に分ける逃げ方」を続けているかぎり、見た・聞いた・気づいたことを 1 文で言う回路 は育ちません。まず 3 問、日本語を見て 3 秒で英語にしてみてください。

私は彼が部屋を出るのを見ました。I saw him leave the room.
彼女が赤ちゃんの泣き声を聞きました。She heard the baby crying.
スマホが震えているのに気づきました。I noticed my phone vibrating.

3 問とも「知覚動詞 + 人・もの + 動詞」の形です。動詞が原形になる文と -ing になる文が混ざっていますが、どちらも英語として正しく、違うのは「動作をどう見たか」だけ です。この記事では、その選び方を試験のルールではなく、話すときの判断に組み替えます。

知覚動詞の原形と -ing がとっさに出ないのはなぜ?

結論から言うと、「知覚動詞の後ろは原形」を試験用の暗記として覚えていて、原形と -ing がそれぞれ何を伝えるかを持っていないからです。

原因は 3 つに分けられます。

1つ目は、日本語側の区別が弱いから。 「彼が出るのを見た」と「彼が出ていくのを見た」は、日本語ではほぼ同じ気持ちで使います。英語では前者が leave、後者が leaving に近いのですが、日本語で意識していない差を英語でだけ決めろと言われても、判断材料がありません。

2つ目は、原形だけをルールとして覚えているから。 「知覚動詞 + O + 原形」は試験によく出ます。そのため会話でも「原形が正解」と思い込み、-ing を使うと減点される気がして手が止まります。実際には 会話では -ing も同じくらいよく使われ、両方が正しい場面がほとんどです。

3つ目は、that 節で逃げる癖がついているから。 I saw that he left. は正しい英語です。ただこれは「彼が出た(という事実)を知った」に近く、目撃した感じは弱くなります。安全な形に逃げ続けると、知覚動詞 + 人・もの + 動詞 という第 5 文型そのものが口から出なくなります。

足りないのは知識ではなく、「原形と -ing で何が変わるか」を一度体で覚えることです。英語そのものがとっさに出てこない感覚に悩んでいる方は、「英語が口から出てこない」は知識不足じゃない もあわせて読んでみてください。

知覚動詞の一覧と、後ろに来る 3 つの形

会話で使う知覚動詞は、この 5 つを押さえれば足ります。

知覚動詞意味例
see見える・目撃するI saw him leave the room.
watch意識して見る・見守るWe watched the children playing in the park.
hear聞こえるI heard a dog bark.
feel感じるI felt the ground shake.
notice気づくHe noticed her crying.

look at(目を向ける)と listen to(耳を傾ける)も同じ形で使えますが、「見えた・聞こえた」という受け身の知覚は see / hear です。日本語の「見た」「聞いた」の多くは see と hear で足ります。

後ろに来る形は 3 つです。

形伝わること例
人・もの + 原形動作を始めから終わりまで一まとまりで知覚したI saw him leave the room.
人・もの + -ing動作の途中を知覚したI heard him singing in the kitchen.
人・もの + 過去分詞人・ものが「される」のを知覚したHe heard his name called.

過去分詞の形は頻度が低いので、この記事では原形と -ing に絞ります。まずは知覚動詞そのものに慣れるために 6 問。原形と -ing が混ざっています。

犬が吠えるのを聞きました。I heard a dog bark.
彼女が通りを渡るのを見ました。I saw her cross the street.
私は鳥が歌っているのを聞きました。I heard birds singing.
彼女は庭で遊んでいる子どもたちを見ました。She saw the children playing in the yard.
私たちはドアが閉まる音が聞こえました。We heard the door close.
私たちは風が強くなっていくのを感じました。We felt the wind getting stronger.

原形と -ing はどう選ぶ?——「最後まで見たか、途中を見たか」

結論から言うと、動作を始めから終わりまで見届けたなら原形、その最中の一場面を切り取ったなら -ing です。

I saw him leave the room. は、彼が立ち上がってドアを開けて出ていくまでを一まとまりで見た、という言い方です。I saw him leaving the room. は、ドアに向かっている途中の彼が目に入った、という言い方です。どちらも正しい英語で、SpeakSprint でも両方を正解として受け付けます。違うのは、見えた場面をどう切り取ったかだけです。

目安はこうなります。

こう言いたい形例
一瞬で終わる動作を丸ごと見た・聞いた原形I heard the door close. / I saw the bus turn the corner.
続いている動作の途中が目や耳に入った-ingI heard him singing. / I noticed my phone vibrating.
一定時間ずっと見ていた-ing(watch と相性がよい)We watched the children playing in the park.
どちらか迷う-ing「その最中だった」と伝わるので、たいてい自然に響く

close(閉まる)や turn the corner(角を曲がる)のように一瞬で終わる動作は原形が座りやすく、sing(歌う)や play(遊ぶ)のように続く動作は -ing が座りやすい。この感覚がつかめれば、迷う時間はほとんどなくなります。

原形で言う練習(一まとまりで見た・聞いた)

どれも「始まりから終わりまで」を知覚した文です。動詞を原形のまま、to を入れずに口に出してください。

私は彼が部屋を出るのを見ました。I saw him leave the room.
彼女は誰かがドアをノックするのを聞きました。She heard someone knock on the door.
私は地面が揺れるのを感じました。I felt the ground shake.
彼が部屋に入るのを見ました。I saw him enter the room.
犬が吠えるのを聞きました。I heard a dog bark.
彼女が通りを渡るのを見ました。I saw her cross the street.
私たちはドアが閉まる音が聞こえました。We heard the door close.
彼女はバスが角を曲がるのを見ました。She saw the bus turn the corner.

-ing で言う練習(途中を見た・聞いた)

こちらは「その最中」を知覚した文です。動詞を -ing にして口に出してください。

私は鳥が歌っているのを聞きました。I heard birds singing.
私たちは子供たちが公園で遊んでいるのを見ました。We watched the children playing in the park.
彼は彼女が泣いているのに気づきました。He noticed her crying.
彼女は隣の部屋で誰かがギターを弾いているのを聞きました。She heard someone playing the guitar in the next room.
私たちは風が強くなっていくのを感じました。We felt the wind getting stronger.
彼女が赤ちゃんの泣き声を聞きました。She heard the baby crying.
スマホが震えているのに気づきました。I noticed my phone vibrating.
彼女は庭で遊んでいる子どもたちを見ました。She saw the children playing in the yard.
彼がキッチンで歌っているのを聞きました。I heard him singing in the kitchen.

「聞こえた」「見えた」は could hear / could see でもいい

日本語の「聞こえた」「見えた」は、意図せず耳や目に入ったという意味です。英語では I heard ... でも十分ですが、I could hear ... にすると「聞こえてきた」というニュアンスがより自然に出ます。I heard birds singing. と I could hear birds singing. はどちらも正しく、SpeakSprint でも両方を正解として受け付けます。

会話では、次のように使い分けると自然です。

言いたい日本語自然な形
鳥が歌っているのが聞こえたI could hear birds singing.
彼が出ていくのを見た(目撃)I saw him leave.
ずっと子どもたちを見ていたI watched the children playing.

日本語の「〜するのを」「〜しているのを」から形を引く

話すときに必要なのは、日本語の言い回しから形を引く索引です。

言いたい日本語形例
〜するのを見た・聞いた知覚動詞 + 人・もの + 原形I saw him leave the room.
〜しているのを見た・聞いた知覚動詞 + 人・もの + -ingI saw him leaving the room.
〜しているのに気づいたnotice + 人・もの + -ingHe noticed her crying.
〜するのを感じたfeel + 人・もの + 原形I felt the ground shake.
〜しているのをじっと見ていたwatch + 人・もの + -ingWe watched the children playing in the park.

「〜するのを」なら原形、「〜しているのを」なら -ing。日本語の語尾がそのまま形の手がかりになります。ただし日本語は「〜するのを」で途中の場面を言うこともあるので、迷ったら -ing を選べば大きく外しません。

受動態にすると to が付く

結論から言うと、I saw him leave the room. を受動態にすると He was seen to leave the room. となり、原形だった leave が to leave に変わります。

能動態では to を付けないのに、受動態では to が必要になる。ここは知覚動詞でいちばん間違えやすい箇所です。-ing の文は受動態でも -ing のままです(He was seen leaving the room.)。

能動態受動態
I saw him leave the room.He was seen to leave the room.
I saw him leaving the room.He was seen leaving the room.
Someone heard him call for help.He was heard to call for help.

この受動態の形は、主に see と hear で使われます。会話では能動態のほうが圧倒的に多いので、「受動態なら to が戻る」と覚えておけば十分 です。

that 節との違い——「目撃した」のか「知った」のか

I saw that he left the room. も正しい英語ですが、意味が変わります。

形伝わること例
see + 人 + 動詞目でその動作を見た(目撃)I saw him leave the room.
see + that + 文その事実を知った・分かったI saw that he had left the room.(部屋が空だった、など)

「見た」を全部 that 節で言うと、目撃した臨場感が消えて「把握した」という報告調 になります。目で見た・耳で聞いたことをそのまま言うときは、知覚動詞 + 人・もの + 動詞の形を使ってください。

よくある間違い

知覚動詞のミスは、ほとんどが to と語順です。

✗ 間違いI saw him to leave the room.

◯ 正しいI saw him leave the room.

なぜ能動態の知覚動詞の後ろは to なしの原形。want him to の感覚で to を入れない

✗ 間違いI saw he leave the room.

◯ 正しいI saw him leave the room.

なぜ知覚動詞の後ろの「人」は目的格(him / her / them)

✗ 間違いI heard that a dog barking.

◯ 正しいI heard a dog barking.

なぜ知覚動詞 + 人・もの + 動詞 の形に that は入れない。that を使うなら後ろは主語 + 動詞の文

✗ 間違いHe was seen leave the room.

◯ 正しいHe was seen to leave the room.

なぜ受動態では原形が to 不定詞に変わる

もう一つ、間違いではないのに意味が変わるケースがあります。「間違い」ではないので、何が伝わるかで並べます。

言いたい日本語つい言ってしまう英語それが伝える意味言いたいことに合う形
彼が出ていく途中を見かけたI saw him leave the room.出ていくまでを見届けたI saw him leaving the room.
彼が出ていったのを確かに見たI saw that he left the room.出ていった事実を知ったI saw him leave the room.
ずっと子どもたちを見ていたI saw the children play in the park.遊ぶのを一まとまりで見たI watched the children playing in the park.

どれも通じますし、SpeakSprint の採点でも「伝わる英語」として扱われます。自分の見た場面に合う形を選べているか が、この記事のゴールです。

仕上げ:原形と -ing を混ぜて練習(6問)

最後に、原形と -ing を混ぜた 6 問です。前半に出た文も混ざっています。今度は答えが隠れているので、日本語を見て 3 秒で英語を声に出してから、「答えを見る」をタップして確認してください。

彼は誰かに名前を呼ばれるのを聞きました。
答えを見る答えを隠すHe heard someone call his name.
彼女は子供たちが公園で楽しそうに遊んでいるのを窓から見ていました。
答えを見る答えを隠すShe watched the children playing happily in the park from the window.
私は誰かが廊下を走っている足音を聞いて、何が起きたのか気になりました。
答えを見る答えを隠すI heard someone running in the hallway and wondered what had happened.
私は彼が部屋を出るのを見ました。
答えを見る答えを隠すI saw him leave the room.
彼がキッチンで歌っているのを聞きました。
答えを見る答えを隠すI heard him singing in the kitchen.
私は地面が揺れるのを感じました。
答えを見る答えを隠すI felt the ground shake.

3 秒以内に 4 問以上出てきたなら、形は口に入っています。詰まった文は、明日もう一度だけ言い直してください。

「動詞 + 人 + 動詞の原形」という形は、相手に何かを「させる」「してもらう」使役動詞 とまったく同じです。続けて練習すると両方がまとめて定着します。知覚動詞の文は、出来事を話す場面で過去形と一緒に出てきます。「昨日あったこと」を語る練習は 過去形を使った英語スピーキング練習 で、長い 1 文を組み立てる練習は 関係代名詞で長い文を作れない人へ で扱っています。中級構文をまとめて見たい方は 瞬間英作文の中級編 もどうぞ。

SpeakSprint で知覚動詞を練習する

この記事の練習問題は、SpeakSprint の「知覚動詞」ユニットと「第5文型 SVOC:見る・聞く・気づく」ユニットから引用しています(表や間違いの例には、説明のために作った文も混ざっています)。アプリでは同じ問題を、日本語を見て声に出し、AI の採点を受けながら練習できます。

採点は正解・不正解だけでなく、どこがどう問題だったのかを 12 種類の文法カテゴリで返します。原形と -ing のどちらで答えても伝わる文なら正解になり、to の混入や語順の崩れは指摘として返ってきます。カテゴリの全体像は 英語が伸びない原因がわかる にまとめています。

見た・聞いた・気づいたことを 1 文で言う練習を、日本語を見て英語を組み立て、実際に声に出して回答する形で毎日続けたい方に向いています。

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よくある質問

知覚動詞の後ろは原形と -ing のどちらが正しいですか?

どちらも正しい英語です。原形は動作を始めから終わりまで一まとまりで見た・聞いたとき、-ing はその動作の途中を見た・聞いたときに使います。I saw him leave the room. は出ていくまでを見届けた言い方、I saw him leaving the room. は出ていく途中が目に入った言い方です。会話ではどちらでも通じる場面が多く、迷ったら -ing にするとその最中だったと伝わり、自然に響きます。

知覚動詞の受動態で to が付くのはなぜですか?

能動態では I saw him leave the room. のように to を付けませんが、受動態では He was seen to leave the room. のように to 不定詞になります。能動態で to が省かれるのは知覚動詞や使役動詞の後ろに限った例外的な形なので、受動態になってその位置関係が崩れると、動詞本来の to 不定詞の形に戻ると考えると覚えやすいです。-ing の文は受動態でも -ing のまま(He was seen leaving the room.)です。この形は主に see と hear で使われ、会話では能動態のほうがずっと多く使われます。

feel や notice も see や hear と同じ使い方ですか?

同じです。feel は I felt the ground shake.(揺れるのを感じた)や We felt the wind getting stronger.(強くなっていくのを感じた)のように、原形も -ing も取ります。notice は He noticed her crying. や I noticed my phone vibrating. のように -ing と相性がよく、気づいた瞬間に進行中だった動作を表します。watch は一定時間見続ける動詞なので We watched the children playing in the park. のように -ing がよく使われます。

I saw that he left. と I saw him leave. は何が違いますか?

I saw him leave. は彼が出ていく動作を目で見た、つまり目撃したという意味です。I saw that he left. は彼が出ていったという事実を知った、分かったという意味に近く、たとえば部屋が空になっているのを見て気づいた場合にも使えます。目で見た、耳で聞いたことをそのまま伝えたいときは知覚動詞 + 人・もの + 動詞の形を、状況から把握したことを伝えたいときは that 節を使うと、伝わる臨場感が変わります。

知覚動詞と使役動詞は何が違いますか?

形はどちらも「動詞 + 人・もの + 原形」で同じですが、意味が違います。知覚動詞(see / hear / feel)は相手の動作を見た・聞いた・感じたという知覚を表し、使役動詞(make / have / let)は相手に何かをさせる、してもらう、させてあげるという働きかけを表します。どちらも to を付けない原形を取り、受動態にすると to が戻る点も共通です。SpeakSprint では使役動詞も別ユニットとして練習できます。

関連記事: 疑問文が口から出ない人へ / 受動態を会話で自然に使うコツ / 英文法の記事一覧

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