オンライン英会話で趣味を聞かれて、I enjoy ... まで言ったところで止まりました。to run? running? 学校で「enjoy の後ろは -ing」と習った気はするのに、want to の形が先に浮かんで、結局 I like running. に言い直しました。
通じてはいます。ただ、動詞の後ろで毎回止まっていると、「〜したい」「〜するのが好き」「〜するのをやめた」を 1 文で言う回路 が育ちません。まず 3 問、日本語を見て 3 秒で英語にしてみてください。
1 問目は to、2 問目と 3 問目は -ing です。日本語はどれも「〜すること」「〜するのに」ですが、英語は形が分かれます。選ぶ手がかりは、その動作が「これから」なのか「もうしている・したことがある」のか です。この記事では、丸暗記の動詞リストを、話すときの判断に組み替えます。
不定詞と動名詞がとっさに出ないのはなぜ?
結論から言うと、「この動詞の後ろは to、この動詞は -ing」という丸暗記だけで覚えていて、話しながら思い出す手がかりを持っていないからです。
原因は 3 つに分けられます。
1つ目は、日本語の「〜すること」が 1 つしかないから。 「走ることを楽しむ」も「医者になることを望む」も、日本語では同じ「〜すること」です。英語では enjoy running と want to be に分かれるので、日本語から訳そうとすると、どちらの形にするか決める材料がありません。
2つ目は、動詞リストが長すぎるから。 「enjoy・finish・mind・avoid・give up は -ing、want・hope・decide・plan・expect は to」と並べられても、会話中にリストを検索する時間はありません。使う頻度の高い数個を口で覚え、残りは目安で選ぶ ほうが実戦的です。
3つ目は、前置詞の後ろを見落とすから。 I'm interested in ... の後ろに動詞を続けるとき、in が前置詞だと意識していないと to keep と言いかけます。look forward to のように to 自体が前置詞のものは、さらに間違えやすくなります。
足りないのは知識ではなく、「これからか、もうしているか」で形を選ぶ感覚を一度体で覚えることです。英語そのものがとっさに出てこない感覚に悩んでいる方は、「英語が口から出てこない」は知識不足じゃない もあわせて読んでみてください。
to と -ing の選び方——「これからか、もうしているか」
結論から言うと、まだしていない・これからしたいことは to、もうしている・実際にしたことは -ing です。
want to は「したい(まだしていない)」、enjoy running は「走っている(実際にしている)ことを楽しむ」。to には「これから向かう先」、-ing には「もう起きている動作」のイメージがあります。
| 形 | イメージ | 会話でよく使う動詞 |
|---|---|---|
| to + 原形 | これからすること・したいこと | want / would like / hope / decide / plan / forget(し忘れる)/ ask 人 |
| -ing | もうしていること・実際にしたこと | enjoy / keep / finish / stop(やめる)/ mind / give up |
| どちらでもよい | 意味はほぼ同じ | like / love / start / begin / continue |
この目安には例外があります。consider(検討する)や suggest(提案する)は、これからのことでも -ing を取ります(I'm considering moving.)。ただ、会話で頻繁に使う動詞は上の表でほぼ足ります。まずは表の動詞を口で覚えてください。
to で言う練習(これからすること・したいこと)
どれも「まだしていない・これからする」動作です。
forgot to finish は「終えるのを忘れた(=まだ終えていない)」なので to です。まだ起きていない動作を指しているかどうか で判断できます。
-ing で言う練習(もうしていること)
こちらは「実際にしている・続けている」動作です。
最後の 2 問の start と like は、to でも正しい英語です(She started to keep a diary. / I like to listen to music.)。SpeakSprint でも両方を正解として受け付けます。迷ったら、表の「どちらでもよい」の動詞は好きなほうで言ってかまいません。
前置詞の後ろは、いつも -ing
結論から言うと、in / at / of / on / about などの前置詞の後ろに動詞を続けるときは、必ず -ing にします。
前置詞の後ろには名詞が来るので、動詞を名詞として使う -ing(動名詞)の形にします。to を付ける余地はありません。
| 言いたい日本語 | 形 | 例 |
|---|---|---|
| 〜することに興味がある | be interested in + -ing | I am interested in keeping a daily diary in English. |
| 〜するのが得意 | be good at + -ing | Are you good at cooking? |
| 〜するのを恐れる | be afraid of + -ing | She is not afraid of traveling alone. |
| 〜することに集中する | focus on + -ing | We focused on memorizing new words. |
| 〜することに慣れている | be used to + -ing | I am used to getting up early. |
最後の be used to の to は、不定詞の to ではなく前置詞の to です。だから後ろは getting になります。同じ形のものに look forward to(〜を楽しみにする)があり、I'm looking forward to seeing you. のように、ここも -ing です。
be used to -ing と used to do は別物
to の後ろが原形か -ing かで、意味がまったく変わる組み合わせがあります。
| 形 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| be used to + -ing | 〜することに慣れている(今) | I am used to getting up early. |
| used to + 原形 | 以前はよく〜していた(今はしていない) | I used to get up early. |
I am used to get up early. は 2 つが混ざった形で、文法が崩れています。be 動詞があれば -ing、be 動詞がなければ原形 と形で覚えておくと、話しながらでも迷いません。
remember・forget・stop・try は意味が変わる
結論から言うと、この 4 つは to なら「これからすること」、-ing なら「もうしたこと・していること」を指し、意味がはっきり変わります。
ここでも「これからか、もうしているか」の目安がそのまま使えます。
| 動詞 | to + 原形 | -ing |
|---|---|---|
| remember | 忘れずに〜する(これから) Remember to lock the door. | 〜したことを覚えている(もうした) I remember locking the door. |
| forget | 〜し忘れる(まだしていない) He forgot to finish his math homework. | 〜したことを忘れる(主に never forget の形) I’ll never forget meeting you. |
| stop | 〜するために立ち止まる(to は「〜するために」) He stopped to talk to me. | 〜するのをやめる He should stop playing so many games. |
| try | 〜しようと努める(できるか分からない) I tried to open the window. | 試しに〜してみる(実際にやった) I tried opening the window. |
stop の to は目的語ではなく「〜するために」の意味です。He stopped to play games. は「ゲームをするのをやめた」ではなく、「ゲームをするために(していたことを)止めた」 になります。
日本語の言い回しから形を引く
話すときに必要なのは、日本語の言い回しから形を引く索引です。
| 言いたい日本語 | 形 | 例 |
|---|---|---|
| 〜したい・〜したいですか | want / would like + to | Would you like to go somewhere this weekend? |
| 〜するのを楽しむ・続ける・やめる | enjoy / keep / stop + -ing | He enjoys running after school. |
| 〜するのが好き・〜し始める | like / start + to でも -ing でも | I like listening to music. |
| 〜することに興味がある・得意・慣れている | 前置詞 + -ing | Are you good at cooking? |
| 〜するために | to + 原形 | We hurried to get to the station. |
| 〜するのを忘れた(してない) | forget + to | He forgot to finish his math homework. |
| 〜したのを覚えている | remember + -ing | I remember locking the door. |
「〜するために」は動詞の後ろではなく文の後ろに付く to ですが、形は同じ to + 原形 です。
よくある間違い
不定詞と動名詞のミスは、ほとんどが「to と -ing の取り違え」と「前置詞の見落とし」です。
✗ 間違いHe enjoys to run after school.
◯ 正しいHe enjoys running after school.
なぜenjoy の後ろは -ing。「楽しんでいる」は実際にしていること
✗ 間違いI want going abroad.
◯ 正しいI want to go abroad.
なぜwant の後ろは to。「したい」はまだしていないこと
✗ 間違いI am interested in to keep a diary.
◯ 正しいI am interested in keeping a diary.
なぜ前置詞 in の後ろは -ing
✗ 間違いAre you good at cook?
◯ 正しいAre you good at cooking?
なぜ前置詞 at の後ろは -ing。原形は置けない
✗ 間違いI am used to get up early.
◯ 正しいI am used to getting up early.
なぜbe used to の to は前置詞なので -ing
✗ 間違いI'm looking forward to see you.
◯ 正しいI'm looking forward to seeing you.
なぜlook forward to の to も前置詞なので -ing
もう一つ、間違いではないのに意味が変わるケースがあります。文法は正しいので、何が伝わるかで並べます。
| 言いたい日本語 | つい言ってしまう英語 | それが伝える意味 | 言いたいことに合う形 |
|---|---|---|---|
| ゲームをするのをやめた | He stopped to play games. | ゲームをするために手を止めた | He stopped playing games. |
| 鍵をかけたのは覚えている | I remember to lock the door. | 忘れずに鍵をかける(これから) | I remember locking the door. |
| 以前は早起きだった | I am used to getting up early. | 早起きに慣れている(今) | I used to get up early. |
「これからか、もうしているか」を自分の言いたいことに合わせられているか が、この記事のゴールです。
仕上げ:to と -ing を混ぜて練習(6問)
最後に、to と -ing を混ぜた 6 問です。前半に出た文も混ざっています。今度は答えが隠れているので、日本語を見て 3 秒で英語を声に出してから、「答えを見る」をタップして確認してください。
答えを見る答えを隠す
We keep studying English.答えを見る答えを隠す
He studies for many hours every day in order to become a doctor in the future.答えを見る答えを隠す
She is not afraid of traveling alone.答えを見る答えを隠す
I am happy to tell you this news.答えを見る答えを隠す
He should stop playing so many games.答えを見る答えを隠す
I didn't know what to say, so I stayed silent.3 秒以内に 4 問以上出てきたなら、形は口に入っています。詰まった文は、明日もう一度だけ言い直してください。
動詞の後ろの形で迷うのは、ここだけではありません。see や hear の後ろが原形か -ing かは 知覚動詞の記事 で、make や let の後ろに to を付けない形は 使役動詞の記事 で扱っています。「〜したい」「〜するつもり」を広げたい方は 未来形を話すときの使い分け と 助動詞の記事 もどうぞ。
SpeakSprint で不定詞と動名詞を練習する
この記事の練習問題は、SpeakSprint の「不定詞」「動名詞」「不定詞(応用)」ユニットから引用しています(表や間違いの例には、説明のために作った文も混ざっています)。アプリでは同じ問題を、日本語を見て声に出し、AI の採点を受けながら練習できます。
採点は正解・不正解だけでなく、どこがどう問題だったのかを 12 種類の文法カテゴリで返します。like to と like -ing のようにどちらでも正しい文なら正解になり、enjoy to や前置詞の後ろの原形は指摘として返ってきます。カテゴリの全体像は 英語が伸びない原因がわかる にまとめています。
「〜したい」「〜するのが好き」「〜するのをやめた」を 1 文で言う練習を、日本語を見て英語を組み立て、実際に声に出して回答する形で毎日続けたい方に向いています。
よくある質問
不定詞と動名詞はどう使い分ければいいですか?
目安は、これからすること・したいことなら to + 原形(不定詞)、もうしていること・実際にしたことなら -ing(動名詞)です。want to be や would like to have は、まだしていないことなので to、enjoy running や keep studying は、実際にしていることなので -ing になります。consider や suggest のように例外もありますが、会話でよく使う動詞はこの目安でほぼ選べます。前置詞の後ろは、この目安に関係なくいつも -ing です。
I like to listen と I like listening は違いますか?
会話ではほぼ同じ意味で、どちらも正しい英語です。like・love・start・begin・continue は to でも -ing でも使え、意味の差はわずかです。I like listening to music. も I like to listen to music. も、音楽を聴くのが好きという意味で通じます。迷ったときは、どちらか言いやすいほうを使ってかまいません。
remember や stop は to と -ing で意味が変わりますか?
変わります。remember to lock は忘れずに鍵をかける(これから)、remember locking は鍵をかけたことを覚えている(もうした)です。stop playing はするのをやめる、stop to talk は話すために立ち止まるという意味で、stop の後ろの to は〜するためにを表します。forget と try も同じように、to ならこれからのこと、-ing ならもうしたことを指すと考えると整理できます。
前置詞の後ろが -ing になるのはなぜですか?
前置詞の後ろには名詞が来るので、動詞を名詞として使う -ing の形にするからです。I am interested in keeping a diary. や Are you good at cooking? のように、in・at・of・on・about の後ろはいつも -ing です。look forward to や be used to の to も前置詞なので、I am looking forward to seeing you. や I am used to getting up early. のように、to の後ろでも -ing になります。
be used to と used to は何が違いますか?
be used to + -ing は今〜することに慣れている、used to + 原形は以前はよく〜していた(今はしていない)という意味です。I am used to getting up early. は早起きに慣れている、I used to get up early. は昔は早起きだった、になります。be 動詞があれば -ing、be 動詞がなければ原形と、形で覚えておくと話しながらでも迷いません。
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