無料体験を申し込んだ日の夜。画面の向こうで先生が笑顔で How are you? と言いました。返せたのは I'm fine, thank you. だけです。そのあとが続きません。先生が質問を重ねてくれるのをうなずきながら聞いているうちに 25 分が終わりました。
2 回目はなんとなく気が重いまま受けました。3 回目は予約画面を開いたところでタブを閉じました。それきりログインしていません。
こういう終わり方をする人は少数派ではありません。しかも原因は英語力ではないことがほとんどです。選んだサービスが「ハズレ」だったわけでもありません。初心者が続かない理由は、レッスンの外側にある「負担」に集中しています。
この記事では初心者向けオンライン英会話 11 社を、料金だけでなく「学習順序が示されるか」「予約に手間がかかるか」「講師が変わっても学習がつながるか」という軸で比較します。そのうえで、どのサービスを選んでも必要になる準備の仕方まで解説します。
初心者向けは「ネイティブ講師か」より「迷わず続けられるか」
オンライン英会話の比較記事は、講師の国籍や人数から始まるものが多くあります。しかし、初心者が最初の 1 か月で離脱するとき、その理由が「講師がネイティブではなかったから」であることは、ほとんどありません。
初心者にとって本当に難しいのは、次のような場面です。
- 予約画面を開いたが、どの教材を選べばいいのか分からない
- 先生に「今日は何をしますか?」と聞かれ、答えられない
- 前回の先生に説明した自己紹介を、今日の先生にもう一度説明している
- 相性がよかった先生の枠が埋まっていて、また一から探している
これらはすべて、英語力ではなく「自分で授業を設計させられていること」から生まれる負担 です。ネイティブ講師を選んでも、この負担はまったく減りません。むしろ、日本語での説明が使えない分だけ増えることもあります。
「英語が口から出てこない」感覚そのものについては 「英語が口から出てこない」は知識不足じゃない で詳しく扱っています。ここでは、その手前にあるサービス選びの話に絞ります。
オンライン英会話で挫折する3つの負担
初心者が離脱する原因は、次の 3 つにほぼ集約されます。比較するときは、この 3 つのうち自分がどれに弱いかを先に決めておくと、選択肢が一気に絞れます。
① 授業設計負担 — 毎回、自分で中身を決めなければならない
教材、話題、今日の目標、先生への質問。これらを毎回自分で決める必要があるサービスでは、レッスンを受ける前にひと仕事あります。英語の勉強を始めたばかりの人にとって、「何を学ぶべきか」を判断すること自体が、いちばん難しい部分です。
カリキュラムが用意されているサービスなら、この負担はほぼゼロになります。逆に、講師数と自由度を売りにしているサービスでは、この負担を自分で引き受けることになります。
② 予約負担 — 相性のよい講師ほど、枠が取れない
初回で「この先生なら話せそう」と感じても、その先生の枠は次の週にはもう埋まっています。結果、毎回検索し直すことになります。
検索条件を考え、プロフィールを読み、時間を合わせる。この一連の操作が 1 回 5 分だとしても、週 3 回なら月に 1 時間です。「レッスンを受ける前に消耗する」構造 が、静かに継続率を下げます。
③ 継続性の欠如 — 前回の学習が、次につながらない
講師が変わるたびに自己紹介をやり直し、レベルを説明し直す。前回どこまで進んだかを自分で伝える。これを毎回やっていると、25 分のうち最初の 5 分が毎回「引き継ぎ」で消えます。
比較記事の多くは「同じ講師を予約できるか」だけを見ますが、初心者にとって本当に重要なのは、講師が変わっても教材・履歴・復習・次の課題が引き継がれるか です。ここは後半で詳しく扱います。
初心者が見るべき8つの評価軸
上の 3 つの負担を、実際に比較できる形に分解すると次の 8 項目になります。無料体験を受けるときは、この観点でメモを取ると比較しやすくなります。
| 評価軸 | 重み | 確認すること |
|---|---|---|
| 学習順序の明確さ | 20 | 次に何を受けるかが自動で示されるか |
| 講師主導力 | 15 | 自分が話せなくてもレッスンが進むか |
| 講師変更時の継続性 | 15 | 教材・履歴・レッスンノートが引き継がれるか |
| 日本語支援 | 10 | 日本人講師・相談窓口・日本語解説があるか |
| 予約負担 | 10 | 空き講師の多さ、検索の手間、同時予約枠 |
| 復習設計 | 10 | 復習問題・録音・フィードバック・再出題があるか |
| 料金の無駄の少なさ | 10 | 繰り越し、ポイント失効、実際の 1 回単価 |
| 初心者用教材 | 10 | 入門レベル、文法、発音、会話型の練習 |
配点は目安です。大事なのは合計点そのものより、自分が減らしたい負担の項目に高い点をつけたサービスを選ぶこと です。
11社をタイプで分ける
11 社を横一列に並べて順位をつけても、初心者には選べません。「どの負担を減らしたいか」でタイプに分けたほうが、意思決定が早くなります。
| タイプ | 特徴 | 該当サービス |
|---|---|---|
| カリキュラム主導型 | 学習順序が明確で、講師が変わっても影響が小さい | Kimini英会話、QQEnglish、ECCオンライン |
| 日本語支援型 | 日本語で質問・相談しながら進められる | レアジョブ英会話、ワールドトーク |
| 復習主導型 | レッスン後の定着まで仕組みで支える | hanaso |
| 講師供給・自由度型 | 講師数と時間の自由度が高いが、自己管理も必要 | DMM英会話、ネイティブキャンプ |
| 高支援・高価格型 | 学習計画や伴走まで含む | EF English Live、AQUES、Preply |
全11社の比較表
料金・仕様は 2026 年 8 月時点で各社公式サイトを確認した数値です(AQUES のみ公式サイトを参照できなかったため、公式掲載例をもとにした調査値を載せています)。キャンペーン価格ではなく通常価格を掲載しています。最新の条件は必ず各社公式サイトでご確認ください。
なお、本記事は特定サービスとの提携・広告ではありません。SpeakSprint はオンライン英会話サービスではなく、レッスンの前後に一人で練習するためのアプリです。比較の対象には含めていません。
| サービス | 代表的な通常料金 | 学習順序 | 日本語支援 | 講師固定への依存 | 復習 | 自己管理負担 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Kimini英会話 | 月8回 4,840円/毎日1回 6,380円 | 非常に明確 | サポートあり | 低い | プランにより差 | 低 |
| QQEnglish | 月8回 6,180円/月16回 9,680円 | 明確 | 日本語案内・教材 | 中 | カリキュラム内で反復 | 低〜中 |
| レアジョブ英会話 | 月8回 4,980円/毎日25分 7,980円 | 明確 | 日本人講師サポートあり | 低〜中 | レッスンレポート | 低〜中 |
| ECCオンライン | 月4回 3,520円〜/月8回 5,280円〜 | 明確 | 日本語サポート | 低い | 30分前から予習 | 低 |
| hanaso | 月8回 4,980円/毎日25分 7,980円 | 中 | 日本語サポート | 低〜中 | 間隔をあけた再出題 | 低〜中 |
| DMM英会話 | 月8回 4,880円/毎日1回 6,980円 | 自分で選ぶ | 一部プラン | 低い | 録音・レッスンノート | 中 |
| ワールドトーク | 月4,400円(1〜5回目安) | 講師依存 | 日本人講師が中心 | 中〜高 | 講師依存 | 中 |
| ネイティブキャンプ | 月7,480円 | 自分で選ぶ | 日本人講師も選択可 | 低い | AI・教材が豊富 | 高 |
| EF English Live | 月18,500円(3・6か月一括で割安) | 明確 | バイリンガル講師 | 低い | 自習教材2,000時間超 | 低 |
| AQUES | 年144回 439,780円 など | 伴走型 | 日本人コンシェルジュ | 低い | 反復を計画に組込 | 低 |
| Preply | 講師ごとの設定価格 | 講師依存 | 日本語対応講師を検索 | 高い | 講師依存 | 高 |
以下、タイプごとに詳しく見ていきます。
① カリキュラム主導型 — 教材を自分で決めたくない人へ
「今日は何をやるか」を決める負担がいちばん大きいと感じる人は、このタイプから選ぶのが安全です。講師が変わっても、教材の進捗が学習の背骨として残ります。
Kimini英会話
| プラン | 月額(税込) | 内容 |
|---|---|---|
| 月6回 | 3,630円 | 月6レッスン |
| 月8回 | 4,840円 | 月8レッスン |
| ウィークデイ | 4,840円 | 平日1日1回 |
| ウィークデイPlus | 5,940円 | 平日1日1回+追加機能 |
| スタンダード | 6,380円 | 毎日1回 |
| スタンダードPlus | 7,480円 | 毎日1回+AI機能など |
1 回 25 分。コース形式なので、次に受けるレッスンを自分で考える必要がほとんどありません。コース診断があり、フリートークを自作しなくても学習が進みます。講師が変わっても教材の進捗が引き継がれる ため、予約できた先生でそのまま続けられます。
無料体験の期間はプランによって異なり、スタンダード系は 10 日間(Plus 系は 30 日間)、回数制プランは 3 日間・1 レッスンです。
注意点は 3 つあります。同じ講師を固定するタイプのサービスではないこと。月 6 回・月 8 回では一部のコースや機能に制限があること。そして講師スケジュールの公開が当日を含めて 7 日先までなので、DMM や QQ より予約可能期間が短い ことです。希望の時間帯が必ず取れる保証はありません。
QQEnglish
| プラン | 月額(税込) | 付与ポイント | 50P講師での目安回数 |
|---|---|---|---|
| 月4回 | 3,280円 | 200P | 4回 |
| 月8回 | 6,180円 | 400P | 8回 |
| 月16回 | 9,680円 | 800P | 16回 |
| 月30回 | 14,980円 | 1,500P | 30回 |
全員が正社員のフィリピン人教師で、Basic English(基本文法+会話)、R.E.M.S.(文の復唱・変形・反復)、カランメソッド(質問に即答する定型訓練)など、講師主導の反復型トレーニングが得意 です。フリートークを自分で組み立てる必要がほとんどありません。
ここで必ず理解しておきたいのがポイント制です。教師によって必要ポイントが変わります。研修中は 40P、一般的な教師は 50P、予約率の高い教師は 75P、指導・監督の立場にあるベテランは 100P。表に書かれた「月8回」は、50P の教師を選び続けた場合の回数 です。
さらに、同じ教師・同じ時間帯を自動で確保する「指名予約」を使うと、通常ポイントの 20% が上乗せされます。50P の教師なら 1 回 60P。月 400P のプランでは 6 回受けた時点で 40P しか残らず、表示上の月 8 回より少なくなります。
つまり月 8 回プラン 6,180 円で指名予約を 6 回使うと、実質 1 回あたり約 1,030 円です。キャンセルしても指名手数料は返還されません。予約は当日 5 分前から 2 週間先まで可能ですが、翌日以降の予約は 1 日 3 コマまでです。
教材と教師の研修水準は初心者向きです。ただし 同じ人気教師を固定したい人には、ポイントと予約の両面で負担がかかります。「教師を固定する」より「同じカリキュラムを複数の教師で継続する」使い方が向いています。
ECCオンラインレッスン
| プラン | 月額(税込) | 同時予約上限 |
|---|---|---|
| 月4回 | 3,520円〜 | 1 |
| 月8回 | 5,280円〜 | 2 |
| 1日1回 | 11,935円 | 1 |
| 1日2回 | 18,414円 | 2 |
| デイタイム月4回 | 3,168円〜 | 1 |
| デイタイム月8回 | 4,752円〜 | 2 |
1 回 25 分、開講は 6〜24 時(デイタイムは平日 10〜18 時)。レッスンの 30 分前から予習教材を開けるのが特徴で、「準備してから受ける」流れが最初から設計されています。月 4 回から試せるうえ、月 8 回プランでも 2 枠を同時に予約できるので、予定を立てやすいのも利点です。
注意点は料金です。1 日 1 回 11,935 円は、DMM の 6,980 円や Kimini の 6,380 円と比べると高額です。毎日型の安さを求めるプランではなく、教材・予習・講師研修に価値を感じる人向けと考えたほうが納得できます。
また、旧ネイティブ英語プランは 2026 年 5 月 31 日に終了しています。現在のネイティブ系は「ECCオンライン・ハイパーレッスンズ」という別サービスです。古い比較記事の情報をそのまま信じないよう注意してください。
② 日本語支援型 — 英語だけの25分が怖い人へ
「質問したいのに、その質問を英語で言えない」。この状態が続くと、レッスンは受け身になり、疑問が積み上がります。日本語で確認できる環境は、初心者の最初の数か月では大きな支えになります。
レアジョブ英会話
| プラン | 月額(税込) |
|---|---|
| 日常英会話・月8回 | 4,980円 |
| 日常英会話・毎日25分 | 7,980円 |
| 日常英会話・毎日50分 | 12,980円 |
| 日常英会話・毎日100分 | 21,480円 |
| ビジネス英会話・毎日25分 | 12,980円 |
初心者向けの日常英会話教材が整っていて、レベル確認の仕組みもあります。通常の講師で始めて、必要になったらネイティブパス(日常英会話・毎日25分で月 15,980 円)へ移行できるのも、長く続ける前提では安心材料です。
ただし重要な制限があります。公式の料金ページに 「月8回プランは日本人講師サポートレッスンの対象外」 と明記されています。「レアジョブなら、どのプランでも日本語で相談できる」と書いてある記事を見かけますが、これは誤りです。日本語サポートを目的に選ぶなら、毎日プラン以上を検討してください。
ワールドトーク
| プラン | 月額(税込) | 付与ポイント | 受講目安 |
|---|---|---|---|
| お試し | 4,400円 | 4,000P | 1〜5回 |
| お気軽 | 6,600円 | 6,500P | 2〜8回 |
| イチ押し | 8,800円 | 8,700P | 3〜11回 |
| しっかり | 11,000円 | 11,000P | 4〜14回 |
| 集中 | 22,000円 | 22,000P | 8〜28回 |
日本人講師が中心で、1 回 25 分。文法・発音・学習方法を日本語で確認できるので、「英語だけのレッスンが怖い」段階の人には最も心理的ハードルが低い 選択肢です。日本語話者特有のつまずきを、日本語で説明してもらえます。
一方で、サービス全体で統一された一本道のカリキュラムがあるわけではなく、指導は講師ごとの設計に依存します。講師によって必要ポイントが 780〜2,600P 程度と幅があるため、受講回数の目安に開きがあるのもこのためです。ポイントの有効期限は基本 1 か月。無料登録時に体験用の 1,560 ポイントがもらえます。
相性のよい講師を探し、継続する負担は Kimini や ECC より高めだと考えておいてください。
③ 復習主導型 — 受けっぱなしになりやすい人へ
hanaso
| プラン | 通常月額(税込) | 予約保持数 |
|---|---|---|
| 月8回 | 4,980円 | 2 |
| 月12回 | 6,780円 | 2 |
| 月16回 | 7,980円 | 2 |
| 毎日25分 | 7,980円 | 1 |
| 毎日50分 | 14,480円 | 2 |
| 週2日25分 | 4,980円 | 1 |
| 週2日50分 | 7,980円 | 2 |
公式サイトは初月半額などのキャンペーンを前面に出していることが多いので、上の通常料金と混同しないよう注意してください。
hanaso の特徴は「hanasoメソッド」です。対象教材では、レッスンで学んだ表現が後日また出てきます。忘れやすい項目は高い頻度で再出題され、定着した項目は間隔が広がっていく 仕組みで、レッスンを受けっぱなしにしにくい設計です。瞬間英作文のような、定型表現を体に入れる練習との相性がよいタイプです。
回数プランは未受講分を最大 2 か月分まで繰り越せるので、「今月は忙しくて消化できなかった」が無駄になりにくいのも初心者向きです。
注意点は、すべての教材が hanasoメソッドの対象とは限らない ことです。復習機能を目的に選ぶなら、体験時に「この教材は hanasoメソッドの対象か」を必ず確認してください。
④ 講師供給・自由度型 — 量を自分で取りにいける人へ
このタイプは、講師数・受講可能時間・価格の自由度が高い代わりに、教材選びと受講タイミングの設計を自分で引き受けます。「サービス側に決めてほしい」タイプの初心者には向きにくい一方、自分で回せる人にとっては最もコストパフォーマンスが高くなります。
DMM英会話
| スタンダードプラン | 月額(税込) |
|---|---|
| 月8レッスン | 4,880円 |
| 毎日1レッスン | 6,980円 |
| 毎日2レッスン | 11,980円 |
| 毎日4レッスン | 19,980円 |
| 毎日5レッスン | 23,980円 |
24 時間 365 日、多国籍の講師から選べます。初心者向けを含む教材の数が非常に多く、同じ教材を別の講師でも継続できるので、特定の講師にこだわらなければ予約の選択肢は豊富です。ネイティブ講師も受けたい場合はプラスネイティブプラン(月8レッスン 12,980 円、毎日1レッスン 22,880 円)があります。
自己管理が必要なのは次の点です。教材を自分で決める、講師を検索する、「前回の続きから」を自分で指定する、1 つの予約を消化するまで次を取れないプランが多い、人気講師を固定しにくい。
初心者が DMM を選ぶなら、次の運用を最初に決めておくと迷いが激減します。
- 「会話」など教材シリーズを 1 つに固定する
- レベル 1〜3 付近から始める
- 講師は固定せず、初心者評価の高い人を複数お気に入りに入れる
- 毎回同じ要望文を送る(後述の練習で作れます)
- 訂正はチャットに残してもらう
初心者向けカリキュラムの自動案内という点では Kimini に劣りますが、教材を 1 つに固定できる人にとっては有力な選択肢 です。
ネイティブキャンプ
月額 7,480 円のプレミアムプランで「今すぐレッスン」を回数無制限で利用できます。家族が加入する場合はファミリープラン 1,980 円、12 か月契約の年間割引オプションを使うと月 6,480 円になります。7 日間の無料体験があります。
名前から誤解されやすいのですが、ネイティブ講師だけのサービスではありません。多国籍の講師が在籍し、日本人講師も選べます。ネイティブ講師を無制限で受けたい場合は、別途「ネイティブ受け放題オプション」(月 9,800 円)が必要です。
強みは、予約なしで短時間から始められること、受講回数をいくらでも増やせること、教材と AI 自習機能が豊富なことです。
一方で負担も明確です。空き講師を自分で選び、教材を自分で選び、受講のタイミングを自分で作る必要があります。同じ講師・同じ時間を固定する予約にはコインが必要です。そして最大の落とし穴は、受け放題でも、自分から始めなければ受講数はゼロ だということです。
「量を自分で取りにいける初心者」には非常に強い一方、「サービス側に予定・教材・次の課題を決めてほしい初心者」には向きません。
なお、ネイティブ講師をどうしても優先したい場合は、各社で「ネイティブ講師」の定義・追加料金・予約条件が大きく異なります。そこだけを掘り下げた ネイティブ講師で選ぶオンライン英会話9社比較 もあわせてご覧ください。
⑤ 高支援・高価格型 — 予算をかけて強制力を得たい人へ
EF English Live
| プラン | 料金(税込) | 実質月額 |
|---|---|---|
| 1か月 | 18,500円 | 18,500円 |
| 3か月 | 49,900円 | 約16,633円 |
| 6か月 | 85,900円 | 約14,317円 |
内容は、プライベートレッスンが月 4 回まで(各 40 分)、グループレッスンが月 30 回まで(各 45 分)、そして 2,000 時間を超える自習教材です。レベル診断があり、講師はネイティブまたはバイリンガルです。7 日間の無料体験では、プライベート 1 回とグループ 3 回を受けられます。
初心者にとっての価値は、個別レッスンだけに頼らない構造 にあります。自習の順序が設計されているので教材選びに迷わず、グループレッスンでは他の学習者の発言からも学べます。バイリンガル講師が担当することもあり、完全に英語だけで詰まる心配が減ります。
価格は 25 分単価の低いサービスとは比較になりません。「レッスン 1 回いくら」ではなく「自習まで含めた学習環境をいくらで買うか」という判断になります。
AQUES
AQUES は 25 分単位の低価格オンライン英会話ではなく、年間の受講回数を先に設計する伴走型です。公式に掲載されている例では、年 144 回(週 3 回目安)で 439,780 円、年 336 回(週 7 回目安)で 591,580 円。1 回は 50〜150 分、朝 5 時から深夜 1 時まで受講でき、日本人コンシェルジュがつきます。7 回の体験でレベル・相性・学習計画を確認してから本契約に進む形です。完走率については公式が 97% 以上と訴求していますが、これは自社公表値です。
AQUES の料金は公式サイトを参照できなかったため、公式掲載例をもとにした 2026 年 8 月時点の調査値です。入会金や体験の条件を含め、必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
「予約や学習計画を自分で管理できないが、予算をかけてでも強制力を得たい」という人向けの、別カテゴリの選択肢です。Kimini や DMM と同じ価格ランキングに並べて比べるものではありません。
Preply
講師ごとに価格が設定されるマッチング型のプラットフォームです。英語講師のレッスン価格はおおよそ 1 時間 300 円台から 6,300 円以上まで幅があります。日本語対応、初心者対応、資格、母語、料金などで絞り込んで講師を検索できます。
一度講師を決めれば同じ講師と継続しやすいのが最大の強みです。逆に、サービス統一の教材進捗ではなく 講師個人の設計に学習が依存する ため、講師を比較する作業そのものが負担になる人には向きません。月額を固定したい人にも向きません。
「同じ講師」より「同じ学習」を優先する
ここまで読んで、「やっぱり同じ講師を固定できるサービスがいいのでは」と感じたかもしれません。しかし、人気講師の予約に学習の継続を依存させると、予約できない日に学習そのものが止まります。
継続性には 4 つの層があります。比較するときは、この 4 層のうちどれが担保されているかを見てください。
| 継続性の層 | 内容 | 強いサービス |
|---|---|---|
| 講師継続 | 同じ講師が担当する | Preply、QQEnglishの指名予約、ワールドトーク |
| 教材継続 | 同じ教材の続きから始まる | Kimini、QQEnglish、ECC、DMM |
| 履歴継続 | レッスン記録・ノートを参照できる | DMM、レアジョブ など |
| 復習継続 | 次回までに自動で復習が挟まる | hanaso、Kimini の上位プラン、EF など |
初心者にとって効くのは、実は下の 3 層です。教材が続き、履歴が残り、復習が挟まれば、講師が毎回変わっても学習は前に進みます。逆に、講師継続だけがあって教材も履歴も引き継がれない状態は、思ったほど楽になりません。
月8回プランと毎日プラン、どちらが得か
「毎日プランがいちばんコスパがいい」という説明をよく見かけますが、これは 実際に受ける回数次第で逆転します。Kimini のスタンダード 6,380 円で計算してみます。
| 実際の受講回数 | 実質1回単価 |
|---|---|
| 月8回 | 798円 |
| 月12回 | 532円 |
| 月20回 | 319円 |
| 月31回 | 206円 |
月 8 回プラン(4,840 円)の 1 回単価は 605 円です。つまり 月 8 回程度しか受けないなら回数プランのほうが安く、月 12 回以上受けるなら毎日プランが有利 になります。
損益分岐は「週 3 回受けられるかどうか」あたりです。仕事や家庭の状況を踏まえて、正直に見積もってください。最初の 1 か月は回数プランで実際のペースを測り、消化しきれるようなら毎日プランに切り替える、という順番が安全です。
選ぶときに誤解しやすい10のポイント
比較記事でよく見かける表現のうち、初心者を迷わせるものを整理しました。
| よく見る表現 | 実際は |
|---|---|
| ネイティブ講師だから初心者向け | 初心者対応力・講師主導・教材設計は別の話。国籍では決まらない |
| 講師数が多いから初心者向け | 選択肢が増えるほど検索の負担も増える |
| 毎日プランがいちばんコスパがいい | 実際の月間受講回数で計算しないと逆転する |
| 同じ講師でなければ学習は続かない | 教材・履歴・復習の継続性でも代替できる |
| QQEnglishは月8回プランで必ず8回受けられる | 教師のポイントによって回数が変わる |
| レアジョブは全プランで日本人サポートが付く | 月8回プランは日本人講師サポートレッスンの対象外 |
| ECCにネイティブ英語プランがある | 旧プランは2026年5月31日に終了し、別サービスへ移行済み |
| hanasoは全教材が自動復習の対象 | 対象教材が決まっているので体験時に要確認 |
| ネイティブキャンプはネイティブ講師だけ | 多国籍講師のサービス。ネイティブ受け放題は別オプション |
| 無料体験は完全無料で自動終了する | カード登録の要否と自動更新の条件を必ず確認する |
無料体験を「比較テスト」にする8項目
無料体験を「なんとなく楽しかった」で終わらせると、比較になりません。全社で同じ条件を揃えると、講師個人の当たり外れではなく サービスの設計そのもの を比べられます。
テスト条件を揃える
- 同じ曜日・同じ時間帯に受ける
- 同じレベルの初心者向け教材を選ぶ
- 可能なら 3 人の異なる講師で受ける
- フリートークは選ばない
- 毎回、同じ要望文を送る
この 8 項目を 0〜2 点で採点する
| 項目 | 0点 | 1点 | 2点 |
|---|---|---|---|
| 予約 | 希望時間に取れない | 条件を妥協すれば取れる | 容易に取れる |
| 導入 | 自分から説明が必要 | 一部質問される | 履歴・教材から始まる |
| 講師主導 | 沈黙が多い | 普通 | 適切に誘導される |
| 話速 | 調整されない | 指摘後に調整される | 最初から適切 |
| 訂正 | ほぼされない | 口頭のみ | チャットに残る |
| 継続性 | 次が不明 | 自分で選ぶ | 次の教材が明確 |
| 疲労 | 強い | 普通 | 続けやすい |
| 予約再現性 | 同条件で取り直せない | 一部可能 | 複数の候補がある |
3 回分の平均を取ると、講師一人の印象ではなくサービスの傾向が見えてきます。
無料体験の25分を無駄にしないひと言
上のテスト条件のうち「毎回、同じ要望文を送る」は、実際に口に出せないと意味がありません。ここからは、体験レッスンでそのまま使える表現を練習しておきましょう。日本語を見て、3 秒で英語にしてみてください。
まずはレッスンの冒頭で使う、条件を揃えるためのひと言です。
次に、25 分の途中で詰まったときのひと言です。この 8 つを言えるかどうかで、体験レッスンの情報量がまったく変わります。
場面別のフレーズをもっと増やしたい場合は オンライン英会話を始める前に覚えるべきフレーズ、フリートークの話題づくりは オンライン英会話で何を話す? にまとめてあります。
よくある間違い
初回レッスンで日本語話者がやりがちな言い方を、自然な形に直しておきましょう。文法的に間違っているものと、通じるけれど印象がよくないものを分けています。
△ 不自然I want you to speak slowly.
◯ 自然な言い方Could you speak more slowly, please?
なぜI want you to は「〜してほしい」の直訳で、依頼というより指示に聞こえる。Could you ...? が無難。
△ 不自然Teacher, I have a question.
◯ 自然な言い方Excuse me, can I ask you something?
なぜ英語では Teacher を呼びかけには使わない。先生の名前を呼ぶか、呼びかけずに切り出す。
△ 不自然My English is very bad, sorry.
◯ 自然な言い方I'm still a beginner, so please be patient with me.
なぜ卑下する定型句は会話を止めてしまう。状況説明にすると先生が話し方を調整しやすい。
✗ 間違いI can't listen your English.
◯ 正しいI couldn't catch what you said.
なぜlisten は「意識して耳を傾ける」で、聞き取れたかどうかは表さない。listen は to も必要。
✗ 間違いPlease say again one more time.
◯ 正しいCould you say that again?
なぜsay again と one more time が重複している。どちらか一方でよい。
もうひとつ、日本語話者がほぼ確実にやってしまうのが相づちの打ちすぎです。Yes, yes, yes. と重ねると急かしている印象になります。英語と日本語のテンポの違いは 英語で相槌は打たない?日本と英語の会話テンポの違い で解説しています。
サービスを選んでも残る、たった一つの負担
ここまで、授業設計・予約・継続性という 3 つの負担を、サービス選びでどこまで減らせるかを見てきました。カリキュラム主導型を選べば教材を決める負担は消えますし、復習主導型を選べば忘却への対策も仕組みで用意されます。
しかし、どのサービスを選んでも代行されないものが 1 つだけあります。日本語で思い浮かんだことを英語の語順に組み立てて、口から出す という作業です。
先生がどれだけ上手にリードしてくれても、話す番が回ってきたときに文が組み立てられなければ、沈黙は生まれます。そして初心者の 25 分で最も長く感じるのは、この沈黙の数秒です。ここを事前に薄くしておくと、同じレッスンから受け取れる情報量が大きく変わります。
一人でできる練習メニューは 英語スピーキングを一人で練習する方法 にまとめています。
SpeakSprint でレッスン前の準備をする
この記事で挙げた要望文や聞き返しのフレーズは、黙読で「なるほど」と思っても、本番では出てきません。声に出して、詰まる感覚ごと反復してはじめて反射になります。
SpeakSprint には、まさにこの準備のための 「英会話レッスン準備」カテゴリ(33 ユニット) があります。あいさつ・自己紹介・今日の目標を伝えるところから、聞き返し・言い直し・意味の確認、週末や仕事の雑談、フィードバックの依頼と締めのあいさつまで、オンライン英会話の 25 分で通る場面がひととおり並んでいます。日本語を見て声に出して答える形式なので、黙読では身につかない「口に出す」訓練になり、AI 採点が複数の言い回しを許容するため、模範解答の丸暗記ではなく自分の言葉で言える状態に近づきます。
比較して 1 社に決めたら、無料体験を申し込む前の数日を準備にあててみてください。初回レッスンが「うまく話せるか試される日」ではなく、仕込んだ言葉を試す日 に変わります。
まとめ
- 初心者が挫折する原因は講師の国籍ではなく、授業設計・予約・継続性の 3 つの負担
- 減らしたい負担を決めてから、5 つのタイプで絞り込むと選択を誤りにくい
- 「同じ講師を固定できるか」より、教材・履歴・復習が引き継がれるかを見る
- 毎日プランが得かどうかは、実際に受ける回数で計算すると逆転することがある
- 無料体験は条件を揃えて 8 項目で採点すると、講師の当たり外れに惑わされない
- どのサービスを選んでも「英語を組み立てて口に出す」負担は残るので、受ける前に準備しておく
よくある質問
初心者はネイティブ講師を選んだほうがいいですか?
最初の数か月では優先度は高くありません。初心者が離脱する原因は講師の国籍ではなく、教材を自分で決める負担・予約の負担・講師が変わると学習がつながらないことに集中しているためです。まずはカリキュラムが用意されているサービスで話す量を確保し、ある程度話せるようになってから発音や自然な言い回しを目的にネイティブ講師を検討するほうが、費用対効果は高くなります。
毎日プランと月8回プラン、どちらを選ぶべきですか?
実際に受ける回数で決まります。Kimini のスタンダード 6,380 円は月 8 回なら 1 回 798 円ですが、月 8 回プラン 4,840 円なら 1 回 605 円です。月 12 回以上受けられるなら毎日プランが有利になります。最初の 1 か月は回数プランで自分のペースを測り、消化しきれるようなら毎日プランに切り替えるのが安全です。
同じ講師を固定できないと英語は伸びませんか?
そんなことはありません。継続性には講師継続・教材継続・履歴継続・復習継続の 4 層があり、初心者に効くのは下の 3 層です。同じ教材の続きから始まり、前回の記録が残り、復習が挟まれば、講師が毎回変わっても学習は前に進みます。むしろ人気講師の予約に依存すると、その枠が取れない日に学習そのものが止まってしまいます。
無料体験は何社くらい受ければいいですか?
タイプの違う 2〜3 社に絞るのが現実的です。同じタイプから複数選んでも差が見えにくいので、たとえばカリキュラム主導型から 1 社、日本語支援型から 1 社、講師供給型から 1 社という組み合わせにします。曜日・時間帯・教材レベル・要望文を揃えて、可能なら各社 3 回ずつ受けると、講師個人の当たり外れではなくサービスの傾向を比較できます。
レッスンを受ける前に何を準備すればいいですか?
講師への要望文と、困ったときの聞き返しフレーズを声に出して言えるようにしておくことです。あいさつ・自己紹介・今日の目標・聞き返し・言い直し・締めのあいさつは、どのサービスでも毎回通る場面なので、先に仕込んでおくほど本番で余裕が生まれます。黙読ではなく実際に声に出して反復すると、レッスン中に考えなくても出てくるようになります。
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