朝の雑談で「今日は昨日より寒いですね」と言いたくなりました。口から出たのは Today is cold. Yesterday is ... まで。「〜より」をどこに置けばいいのか迷ううちに、Today is very cold. と言い直して終わりました。
通じてはいます。ただ、「〜より」「一番」「どっちが?」が言えないと、2 つのものを比べて感想や好みを伝える回路 が育ちません。まず 3 問、日本語を見て 3 秒で英語にしてみてください。
3 問とも比べる文です。colder better と形容詞や副詞の形を変え、比べる相手は than の後ろに置きます。形は多く見えますが、話すときに判断するのは「-er か more か」「than の後ろに何を置くか」「一番のときは in か of か」の 3 つだけ です。この記事では、その判断を話すときの手順に組み替えます。
比較級・最上級がとっさに出ないのはなぜ?
結論から言うと、日本語と英語で「比べる相手」を置く位置が違ううえに、形容詞の形を変える判断を話しながら同時にしなければならないからです。
原因は 3 つに分けられます。
1つ目は、「〜より」の位置が日本語と逆だから。 日本語は「今日は 昨日より 寒い」と、比べる相手を先に言います。英語は It is colder today than yesterday. と、形容詞を先に言ってから than で相手を後ろに付け足します。日本語の順に訳そうとすると、形容詞より前に than yesterday を置こうとして止まります。
2つ目は、-er か more かで止まるから。 colder なのか more cold なのか、easier なのか more easy なのか。短い語は -er、長い語は more という目安は知っていても、会話中に音節を数える余裕はありません。
3つ目は、比べる質問の形を練習していないから。 「どちらが速いですか」を Which is faster? までは言えても、, the bus or the train? と選択肢を後ろに付ける形に慣れていないと、疑問文そのものが出てきません。
足りないのは知識ではなく、よく使う形容詞の比較級を口で覚えることです。英語そのものがとっさに出てこない感覚に悩んでいる方は、「英語が口から出てこない」は知識不足じゃない もあわせて読んでみてください。
比較級の作り方——-er か more か
結論から言うと、短い語は -er、長い語は more が基本です。語の長さ(音節の数)はあくまで目安で、目安どおりにならない語もあります。
| 語の形 | 比較級 | 最上級 | 例 |
|---|---|---|---|
| 短い語(cold / fast / high) | -er | the -est | colder / the highest |
| -y で終わる語(easy / heavy / busy) | y を i に変えて -er | the -iest | easier / heavier / busier |
| 長い語(difficult / complicated / beautiful) | more 〜 | the most 〜 | more difficult / the most beautiful |
| 不規則(good / well) | better | the best | I like winter better. |
目安は音節(母音のまとまり)の数です。1 音節の cold や fast は -er、3 音節以上の difficult や beautiful は more。2 音節の語は分かれ、easy や busy のように -y で終わる語は -ier、careful や famous のように -ful や -ous で終わる語は more になります。
ただし、目安どおりにならない語もあります。
| 目安と違う語 | 比較級 |
|---|---|
| 1 音節でも more を使う(fun / tired / bored) | more fun / more tired / more bored |
| 2 音節でも -er が普通(quiet / simple / narrow) | quieter / simpler / narrower(more quiet のように more を使っても間違いではない) |
会話でよく使う形容詞はそれほど多くありません。表の語を比較級の形のまま丸ごと口で覚えてしまう のが、いちばん早く出てくるようになる方法です。
「〜より…だ」を言う練習
形容詞を先に言い、than で比べる相手を後ろに付けます。
than that one の one は、前に出た book の言い換えです。than mine(私のもの)も同じで、同じ名詞を 2 回言わずに済ませる 形として会話でよく使います。「ずっと〜」と差を強めたいときは、比較級の前に much を置きます(far や a lot も使えます)。
than の後ろは me でも I do でもいい
He runs faster than I do. の than の後ろは、会話では than me と言うのが普通です。than I do は少しかしこまった言い方で、どちらも正しい英語です。SpeakSprint でも両方を正解として受け付けます。迷ったら than me で言い切ってかまいません。
「〜ほど…ない」は not as 〜 as
結論から言うと、「A は B ほど…ない」は A is not as 形容詞 as B です。
not as 〜 as は、比較級の否定よりやわらかく聞こえます。「数学のほうが易しい」と言い切るより、「理科ほどではない」と控えめに伝えたいとき に向いています。This book is not as hard as that one.(この本はあの本ほど難しくない)のように、easier than の言い換えとしても使えます。
最上級は「the + -est」と in / of
結論から言うと、「一番〜」は the + 形容詞 + est(長い語は the most + 形容詞)で、範囲は場所や集団なら in、数や同じ種類の集まりなら of で示します。
| 範囲の言い方 | 前置詞 | 例 |
|---|---|---|
| 場所・集団(クラス、この地域、日本) | in | That mountain is the highest in this area. |
| 数・同じ種類の集まり(この 3 つ、全員) | of | Which is the cheapest of these three? |
1 文目の the best は well(上手に)の最上級です。副詞の最上級は the を省いて She speaks English best in her class. と言うこともでき、どちらも自然です。
比べる質問は Which is 〜er, A or B?
結論から言うと、2 つを比べる質問は「Which is + 比較級, A or B?」、一番を聞く質問は「What / Who / Which is + 最上級?」です。
「どちらが〜?」と聞く練習
選択肢は文の最後に , A or B? と付け足します。
「一番〜なのは?」と聞く練習
最後の文は「今まで〜した中で一番」を the most 〜 you have ever 過去分詞 で言う形です。旅行や経験の話で何度も使うので、丸ごと覚えておくと便利です。現在完了の使い方は 現在完了形が使えない本当の理由 で練習できます。
日本語の言い回しから形を引く
話すときに必要なのは、日本語の言い回しから形を引く索引です。
| 言いたい日本語 | 形 | 例 |
|---|---|---|
| 〜より…だ | 比較級 + than 〜 | This book is easier than that one. |
| 〜よりずっと…だ | much + 比較級 + than 〜 | This problem is much more complicated than the previous one. |
| 〜ほど…ない | not as 形容詞 as 〜 | Math is not as difficult as science for me. |
| 〜より…のほうが好き | like … better than 〜 | I like winter better than summer. |
| 〜で一番…だ | the + 最上級 + in / of 〜 | That mountain is the highest in this area. |
| A と B、どちらが…? | Which is + 比較級, A or B? | Which is faster, the bus or the train? |
| 一番…なのは何・誰? | What / Who is + the 最上級? | Who is the tallest in your class? |
よくある間違い
比較級・最上級のミスは、ほとんどが「形の二重付け」「than の置き場所」「in と of の取り違え」です。
✗ 間違いThis book is more easier than that one.
◯ 正しいThis book is easier than that one.
なぜeasier がすでに比較級。more と -er を両方付けない
✗ 間違いToday is more cold than yesterday.
◯ 正しいIt is colder today than yesterday.
なぜcold は短い語なので -er。more cold とは言わない
✗ 間違いThis plan is more good than that one.
◯ 正しいThis plan is better than that one.
なぜgood の比較級は better
✗ 間違いI like winter than summer.
◯ 正しいI like winter better than summer.
なぜ「〜のほうが好き」は better を入れる
✗ 間違いMath is not difficult as science for me.
◯ 正しいMath is not as difficult as science for me.
なぜ「〜ほど…ない」は not as 〜 as。最初の as を落とさない
✗ 間違いHe is the tallest of his class.
◯ 正しいHe is the tallest in his class.
なぜクラスのような集団・場所の範囲は in
✗ 間違いWhich is fast, the bus or the train?
◯ 正しいWhich is faster, the bus or the train?
なぜ2 つを比べる質問は比較級にする
仕上げ:比較級・最上級を混ぜて練習(6問)
最後に、比較級・最上級・as 〜 as・比べる質問を混ぜた 6 問です。前半に出た文も混ざっています。今度は答えが隠れているので、日本語を見て 3 秒で英語を声に出してから、「答えを見る」をタップして確認してください。
答えを見る答えを隠す
What is the most beautiful place you have ever visited?答えを見る答えを隠す
Math is not as difficult as science for me.答えを見る答えを隠す
Which is more difficult, English or math?答えを見る答えを隠す
Your bag is heavier than mine.答えを見る答えを隠す
Tokyo is the most populated city in Japan.答えを見る答えを隠す
Which is the cheapest of these three?3 秒以内に 4 問以上出てきたなら、形は口に入っています。詰まった文は、明日もう一度だけ言い直してください。
比べる質問は、疑問文の形に慣れていると一気に楽になります。疑問文の基本は 疑問文が口から出ない人へ で、「〜ですよね?」と話を振る言い方は 付加疑問文の作り方 で、買い物で「どれが一番安い?」と聞くような旅行の場面は 旅行英会話の瞬間英作文 で練習できます。
SpeakSprint で比較級・最上級を練習する
この記事の練習問題は、SpeakSprint の「比較表現(肯定文)」ユニットと「比較表現(疑問文)」ユニットから引用しています(表や間違いの例には、説明のために作った文も混ざっています)。アプリでは同じ問題を、日本語を見て声に出し、AI の採点を受けながら練習できます。
採点は正解・不正解だけでなく、どこがどう問題だったのかを 12 種類の文法カテゴリで返します。than me と than I do のようにどちらでも正しい文なら正解になり、more easier のような形の二重付けは指摘として返ってきます。カテゴリの全体像は 英語が伸びない原因がわかる にまとめています。
2 つのものを比べて感想や好みを伝える練習を、日本語を見て英語を組み立て、実際に声に出して回答する形で毎日続けたい方に向いています。
よくある質問
比較級は -er と more のどちらを使えばいいですか?
基本は、短い語は -er、長い語は more です。cold や fast のような短い語は colder、faster、difficult や beautiful のような長い語は more difficult のようにします。easy や busy のように -y で終わる語は easier、busier と -ier にし、careful のように -ful で終わる語は more careful です。ただし fun は more fun、quiet は quieter のように目安どおりにならない語もあるので、よく使う語は比較級の形のまま覚えるのが確実です。good と well は不規則で、比較級は better、最上級は best になります。
than me と than I はどちらが正しいですか?
どちらも使われます。会話では He runs faster than me. のように than me と言うのが普通です。He runs faster than I do. は少しかしこまった言い方で、書き言葉や改まった場面でよく使われます。than I だけで終える形は硬く聞こえるので、会話では than me か than I do のどちらかを選ぶと自然です。
最上級の in と of はどう使い分けますか?
範囲が場所や集団なら in、数や同じ種類のものの集まりなら of を使います。That mountain is the highest in this area. や Who is the tallest in your class? は、地域やクラスという範囲なので in です。Which is the cheapest of these three? は、この 3 つという数の集まりなので of です。all や複数形の名詞が続くときも of になります。
not as 〜 as は比較級とどう違いますか?
伝わる内容は近いですが、響きが違います。Math is easier than science. は数学のほうが易しいと言い切る言い方で、Math is not as difficult as science. は理科ほどは難しくないと控えめに伝える言い方です。はっきり差を言いたいときは比較級、やわらかく伝えたいときや相手の好きなものを下げたくないときは not as 〜 as を使うと自然です。
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